Tragedy and Hope by Caroll Quigley
世界の勢力の定義
悲劇と希望
この世界を鋭く理解するための想像力のためにこの本を読めば彼らの考えている事が解る。
私ははっきりとキャロル・キグリー氏の名前の博士をはっきりと言ったり、聞いたりしていました。ビル・クリントン元大統領
この金融資本の勢力は、世界全体の経済と諸国の政治システムを支配しえる個人の手の中に金融操作の世界システムを作ることより、はるかに果てしない計画をもっています。キャロル・キグリー博士
タイトル:FRB設立の経緯について
FRBの創設
キグリーは、戦争が長引いた原因として、FRBの創設ではなく、1914年に戦争が始まったことにより、金本位制が停止されたことを挙げている。金本位制が停止されたことで、信用の膨脹に歯止めがかからなくなった故に、当初6ヶ月で終わると思われた戦争が長引いたとしている。箇所によっては、国際銀行家の陰謀説を明確に否定する記述もある。ルシタニア号事件の評価については、ドイツ寄り。戦争で欧州の国土が荒廃し、とりわけ農業生産力(土の肥沃土)が損なわれ、ドイツでは1930年まで回復しなかったことを指摘している。
イギリス銀行
キグリーは世界史の中に燦然と輝く出来事として1694年のイングランド銀行の設立を挙げる。それは、紙幣を使うようになったこと、(金本位制が本格的に確立したことも含めて言っている)、銀行家が無から現金や預金、貸付金を創造したことと説明し、そしてイングランド銀行を設立したスコットランド人のウィリアム・パターソンが語った言葉、銀行は無からつくりだされたあらゆる資金の利息をかせげる。で結んでいる。
中央銀行
近代的中央銀行制度の確立と紙幣発行(金本位制)が本格的に確立されることになるイングランド銀行(発券銀行であり預金業務も行なう商業銀行という顔をあわせもつ民間銀行)の設立とは、歴史的な大事件だったのである。設立の中心人物は、ウィリアム・パターソン(創設者であり最初の取締役の1人)ともうひとり、初代大蔵卿チャールズ・モンタギューであろう。ニュートンを造幣局長官に任命したのはモンタギューである。また、イングランド銀行設立の翌年に設立されたスコットランド銀行にも注目する必要があると考えている(創設者はホランドというスコットランド人)。これら発券銀行の設立がスコットランド人を中心とするものだったことは興味深いことである。
私有銀行
イングランド銀行を私有した国際金融家グループが現在の米国にある連邦準備制度を私有しているのである。どちらも公的機関を装った民間銀行である。
国債
イングランド銀行に発券業務などを特許したのは名誉革命によって成立した新王朝である。集めた資金120万ポンドを利子付きで国王に貸し付けたのであるが、貸した120万ポンドに利息を付けて返してもらうだけで済むものを、貸し付けた金額と同額の発券を許したのである。無から120万ポンドが生み出されたわけである。これは国債という形で米国や日本の中央銀行にも取り入れられている制度である。
支配者
「王政下のイングランド銀行は王に呑み込まれるか、銀行が王にとって代わるかである」と言われる所以である。独占的通貨発行権を握るものがその国の真の支配者となる。
国際金融家
キグリーは書いている。1946年に労働党政権がイングランド銀行を国有化したにもかかわらず、国際金融家はいまだにそのいくつかを私有しており、コートと呼ばれる重役陣には、ラザード、ハンブローズ、モルガン・グレンフェル、ならびに彼らが支配する企業からの代表が名を連ねた、と。1961年にイングランド銀行の総裁に指名されたのはベアリングであったとも。(参考までに、英国金融界を牛耳っていたのが、ベアリング・ブラザーズ、N・M・ロスチャイルド、J・ヘンリー・シュローダー、モルガン・グレンフェル、ハンブローズ、ラザード・ブラザーズなどの17社で、それは合計100人足らずの共同経営者を抱えたマーチャントバンカーという私企業であるとキグリーは書いてる)
富の蓄積
米国では1880年代から1933年にかけて金融資本主義の全盛期であり、この期間に金融家が莫大な富を結集させ構築した金融支配構造は並外れて複雑だったようである。ここにできあがった権力は、ニューヨークに本拠を置くJ・P・モルガンと、オハイオに本拠を置くロックフェラーであり、この2つが協力すると米国の経済界をほぼ支配できたし、少なくとも連邦レベルまでは政界もほぼいいなりだったと。
世界の中央銀行
英国では公的機関に変装したイングランド銀行を民間が私有し独占するとともに金融界を支配したが、同じような金融支配センターがフランス、ドイツ、イタリア、スイスにも誕生したと。米国でも中央銀行制度の確立が不可欠になったとされている。
ロックフェラー銀行
20世紀の初めころにはロックフェラーも銀行一族となり、チェース銀行とナショナル・シティ銀行を買収した。その後、チェースがウォーバーグのマンハッタン銀行と合体することでチェース・マンハッタン銀行が誕生する。
民間銀行
米国の連邦準備制度(FRB)というのも、これまた民間が所有してるくせに公的な顔を持ち、実態は政府・財務省から「独立」している機関である。制度導入の中心人物であるポール・ウォーバーグは1902年にドイツからやって来た。ポールはクーン・ローブ商会のニーナと結婚し同社の共同経営者となり、ネルソン・ロックフェラーの祖父であるネルソン・オールドリッチ上院議員と共に制度導入の中心となって動いた。ここからジキル島の秘密会議を経てハウス大佐なんかも登場しながら舞台が整い、1913年12月22日、ついに連邦準備法が通過する。政策などを動かしているのはニューヨーク連邦準備銀行でありここを所有している株主が最重要となる。
日本銀行
こうした各国の中央銀行制度は各国の政治体制と経済を支配下におさめ、世界的な金融管理制度を創設した。もちろん日本も管理されている。こうした管理制度の頂点に位置付けられたのがスイス・バーゼルにある国際決済銀行(BIS)であり、日本銀行(日本政府が過半数の株を所有している)もBISにコントロールされているはずである。
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