
フリーメーソンの紋章

1ドル札の裏

ジョージ・ワシントン(初代大統領)

ダグラス・マッカサー(アメリカ)


フランクリン・ルーズベルト(アメリカ)

チャーチル(イギリス)

トルー・マン

テディ・ルーズベルト(アメリカ)

ベンジャミン・フランクリン(アメリカ)
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オベリスク

ブッシュ大統領

ハワイの王

フリーメーソン
フリーメイソンの起源が石工職人組合であるなどというと少々疑問に思われる方もいるかもしれない。近代フリーメイソンは大工の集団などではないし、建築作業にもまったく携わっていないからだ。実はフリーメイソンリーにも大きく分けて二つのタイプがあり、中世石工職人組合以来のメイソンを『オペラティヴ(実践的)フリーメイソン』、実践的な建築術と無関係なメイソンを『スペキュラティヴ(思弁的)フリーメイソン』と呼ぶ。十七世紀も後半となると、石工中心の建築の仕事が減少し、当時のロッジは存続の危機にさらされていた。そこで会員の財産を保護するために、建築者以外にも影響力をもった貴族の入会を積極的に勧めることになった。近代に入ると、思弁的メイソンの数はますます増加したが、それとは対照的に実践的メイソンの数は象徴主義を置き土産にして減少していくのである。
思弁的メイソンがフリーメイソンに入会したのは、組織内部の秘密の知恵に近づきたいという欲求や、中世建築と古代世界への素朴な関心のためであった。彼らはまた、当時ヨーロッパ知識人の間で大きな関心の的であった神秘思想――カバラやヘルメス主義、錬金術、薔薇十字思想などを持ちこみ、フリーメイソンの象徴主義に新たな要素を加味することになった。ギルド以来の建築道具や方法もまた、実践的な用途を超え、倫理的な意味において重要性を持つようになった。フリーメイソンの代表的な象徴である“コンパス”と“直角定規”はその典型である。メイソンはコンパスと直角定規を重ねたシンボルを自らの符丁としている。フリーメイソンにとって建築道具は道具であってただの道具にあらず。コンパスと直角定規は一対の象徴であり、コンパスは「道徳」を表し、直角定規は「真理」を表す。
上向き三角形(コンパス)と下向き三角形(直角定規)の結合はダビデの星を形成し、
男と女、陽と陰、天と地、精神と物質など世界のニ元性の融和を表現している。
個々の建築道具は人間の美徳と対応し、コンパスは真理、直角定規は道徳、
鏝(こて)は結束と友愛、槌は知識や知恵を象徴している。
コンパスと直角定規を重ねたメイソンのシンボルは道徳と真理の調和を表している。なぜか?ヒントはソロモンの神殿である。実践的な建築技術を持たない思弁的フリーメイソンにとって、完成を志向するものはいわゆる物理的な建造物ではない。彼らが建設するのは神の宿る霊的な神殿としての自己である。中でも神の設計によるソロモンの神殿は完全なる人間を表象するものであり、人間の精神的発展の暗喩であるとする認識が形成された。フリーメイソンが何よりも尊重するのは“道徳法”の遵守と、他者への“寛容”である。それは彼らの最終目的が――喩えて言えばイエス・キリストのような“真実で善良なる人間”へと変容することだからだ。人間の美徳はコンパスや定規などの建築道具によって暗喩され、すべてのメイソンはそれらの道具を用いることにより自らが完全なる人間(ソロモンの神殿)となれることを暗示しているのだ。
フリーメイソンを理解するにあたり、避けて通れないのがこうした象徴主義であり、比喩や暗喩によって隠された教理の数々である。先にも言ったが、フリーメイソンの象徴主義は思弁的メイソンが導入した18世紀の神秘的思想潮流、特にユダヤ教神秘主義カバラや錬金術思想などが色濃く反映している。逆に考えれば、そうした神秘主義思想の象徴哲学体系を応用することでフリーメイソンの数々の象徴を解き明かすことが可能である。典型例はフリーメイソンの会員が参入儀礼の際、秘密の内に伝授されるという特殊な握手法である。秘密といってもその内容は多くのフリーメイソン史家によってすでに明かされており、現在ではフリーメイソンに関する著書を開けば誰でも知ることができる。
秘密の握手法はメイソンの三つの位階に一つずつ存在し、徒弟の握手法は『ボアズ』、職人の握手法は『ヤキン』、そして親方の握手法は『ライオンの握手法』と名付けられている。中でも『ライオンの握手法』は、相手の親指と人差し指の間に自分の親指を交差し、さらに中指と薬指の間をハサミのように大きく開くという奇妙なものである。実は、この手の形とまったく同じものが古くから“祝福”を表現するものとして用いられており、ユダヤ教神秘主義カバラの図像の中においてもしばしば登場する。『ライオンの握手法』がカバラの影響を受けたことは否定できない。とはいえ、フリーメイソンも何の意味付けもなくそうしたシンボルを導入するわけではない。そこには必ずフリーメイソン独自の象徴性と暗喩が付加されている。

ハサミのように開かれた指が意味するもの――それはフリーメイソンの重要な象徴である直角定規もしくは開かれたコンパスである。さらに、その手の型で握手をすることは、直角定規とコンパスを交差させることを意味し、メイソンが信条とする“道徳”と“真理”の調和を表現している(直角定規とはいえ、実際には直角ではない図像がメイソンにおいてしばしば用いられることにも注意)。このようにフリーメイソンが用いる数々のシンボリズムは決して無意味なものではない。そこにはすべて深遠な意味が隠されている。先にも述べた『フリーメイソンの基礎法』には次のようにある。科学思想、宗教、倫理思想を知るために用語を象徴的に使うことは重要である。ソロモンの神殿は、象徴的存在であり、この神殿を築いたメイソン、建設のための道具、材料を知ることは、フリーメイソンの本質を知ることになる。(第24条)
フリーメーソン 1785年

フリーメーソン 1771年

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